無題

「あの人ってああいうところあるじゃない?」

「え、そんなことないと思うけど」

「いや、そういうとこあるよ」

「えーそうかな」

「あんな人だからあんなことになったんじゃないかな」

「君があの人のことをそういうふうに言うのもわかるけど、そういうこと言うの良くないよ」

「わかってるけど、あんなことされたんじゃ、こういうことも言いたくなるよ」

音楽

東京事変の「東京コレクション」を聴きながらこの記事を書いている.今「キラーチューン」が終わるところだ.ライブ音源ゆえの臨場感が素晴らしいので気に入っている.キラーチューンのクライマックスは疾走感に溢れているが,掛け替えの無い相手に出会った喜びを表現しているのだろう.このアルバムには「かつては男と女」という曲も入っている.好きな曲の一つである.最後のキーボードソロがとても美しい.そして,さほど恋愛経験はないけれども,この曲の物語が好きだ.過去の交際相手にばったり会うと,この歌のような物語があったりするのだろうか.

最近は歌詞の物語に注目して聴いて気にいる曲が多い.例えば,松原みきの「あいつのブラウンシューズ」がそうだ.曲想と歌詞がマッチしているのはもちろんのことだが,出て行った元交際相手の靴の呼び方が変化するのがとても良い.“あいつ“のブラウンシューズが,靴を磨きながら過去の思い出を巡るうちに,“わたしとあなた“のブラウンシューズに変化する.歌詞からはいい加減な交際相手だったことが読み取れるが,どこか憎めないところのある人間だったのだろう.それゆえ,“あいつ“が“あなた“に変化して,“わたし“が加わっているのかもしれない.そもそも,嫌いな人間であれば,置いて行った靴なぞすぐ捨ててしまうに違いない.こうやって歌詞から想像を膨らませるのは楽しいものである.

継続

最近よく自炊している.もともと料理は好きだったが,皿洗いで手は荒れるし,今までは近所に飲食店がたくさんあったから毎日のように作ることはなかった.近所の飲食店は,早くに閉まってしまうし,毎日食べる類のものでもない.遅くに車を出して行くにしても,やよい軒松屋が関の山だ.はっきり言って飽きる.加えて,一人暮らしなので,車を出すとお酒も飲めない.それなら作ったほうが良いということで,料理人のYouTubeを参考にしながらできるだけ料理をしている.彼らの言うとおりにすればおいしくできるから結構楽しい.こないだは手料理にジョージアワインを合わせたりした.手荒れもハンドクリームをこまめに塗れば気にならないことが分かった.この調子なら続けられそうだ.